保有株トライト<9164>について

個別株式

トライト<9164>を5月17日に485円で2,000株を打診買いしました。 その理由を備忘録として残しておこうと思います。

銘柄の概要

2023年7月24日に東証グロース市場に上場した銘柄で、売上は第2四半期に集中する特徴があります。その影響もあり、第1四半期は赤字になるようです。

人材紹介・派遣サービス事業を行っており、医療福祉向けが売上の70%を占めています。

そして、決算説明資料では、医療福祉市場は2040年に向けて65歳以上の高齢者の増加に伴い、介護人材も不足していき、需要は増すと見立てられています。

決算内容

先日5月14日に第1四半期決算が発表され、終値ベースで翌営業日は-15%超える下落となり、翌々営業日も-16%超えの続落となりました。

売上が10%台の増加と鈍化しているにもかかわらず赤字は大幅に増加しています。

その要因について、売上の70%を占める主力の医療福祉事業において広告出稿における不具合が生じたことにより、売上が計画を下回る前年同期比+4.4%という結果になったようです。

参考までに、前年の売上成長率は+17.6%でした。

不具合の詳細としては、転職希望者が広告をクリックした際に広告が表示されず、登録者不足が発生したようです。

すでに問題は解決されており、下半期でリカバリー可能な範囲とされていますが、次の第2四半期にも影響は残るようです。

また、決算説明資料では、赤字拡大について、負債の借換えに伴う一過性の一時費用であり、通年業績予想に織り込み済みと説明されています。借換え費用は4億3,900万円にもなっていますが、実効金利は半減されたようです。

これらの結果を総合して、嫌気されて大きく売られたのではないかと思っています。

前年同期比の売上は順調に伸びていることから、売上が集中する8月の第2四半期決算が特に重要になると思っています。

購入後、5/22、5/23に安値430円まで下落しましたが、足元、5月末時点では株価480円まで回復しています。

投資方針

考察

着目点は、「赤字については通期業績予想に織り込み済み」と「広告出稿不具合による売上低下については下半期でリカバリー可能」の2点だと思います。

あくまでも、損失は計画に織り込み済み、介護・看護・保育のうち影響が出たのは介護事業の領域であり、下半期も含めて他の事業でリカバリーできると考えているようです。

しかし、最悪を想定しておき、現実化することなくそのまま上昇していくようならよしとするスタンスでいきます。

短期的には、どちらか一方でも表面化して下方修正が発表されれば、さらに大きく売られる可能性があることを覚悟しておくべきだと思っています。

長期的には、直接的に成長が鈍化したわけではないため、一過性の事象にすぎないと見ています。しかし、過去には一桁台の増減率でも通期業績予想の修正が発表されていたことから、疑問は残ります。

見立て

今後の方針として、プライム市場への市場変更に向けた準備を行っていくこと、配当政策の基本方針として、決算期末の純有利子負債÷EBITDAが3未満となる確度が高まった段階で株主還元を開始する方針が発表されています。

総合して、決算説明資料は四半期毎に作成されているし、過去には通期業績予想の修正も増減率1桁台の変更でも発表されていることなどから、IRにも積極的であることも好感が持てました。

資金管理

私の取得単価485円での実績PERは485÷54.27=8.93倍であることから、業績の下方修正が発表されない限り、下値は限定的だろうと判断しました。

しかし、PER10倍以下であったものの、決算発表直後の暴落であり、落ちるナイフを掴む状況であったことから、ひとまず目安にしている1銘柄あたり250万円程度の1/2以下である97万円にしておきました。

5%~10%ほど下落または上昇への転換が確認できたら買い増すことを考えています。

しかし、業績の下方修正も念頭に入れて焦らないように心掛けたいと思います。

ちなみに、私の取得単価485円に対して-10%だと436円であり、5/22に435円ではなくキリよく430円で1,000株買い注文を入れていましたが、ほんの少し欲を出したがために刺さらずに上昇していってしまいました。

5月末時点の株価480円は、直近安値の433円からだと+10.85%となっています。

目標株価

現時点での中期経営計画を基にした目標株価は、2倍程度の970円としておきます。

あくまでも現時点での目安として定めておきます。

まとめ

グロース株は成長し続けていたとしても、成長の鈍化が少しでも垣間見えた時点で大きく売られるますね。

今年は個別株式で利益が出せていないだけでなく含み損だらけで指数に大敗していますが、長期目線で仕込みの時期として辛抱強く耐え、まずは含み益を積み上げていきたいと思います。

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